V3宅でボードタイプのSLGをやることに。
以前対戦した「victory at sea」の再戦と、まえもってルールブックを渡しておいたゲームの中から「ドイツ戦車軍団」をセレクト。

●victory at sea
AHの名作「war at sea」の改良版(コマンドマガジン別冊第1号)。
前回私は連合軍を選択して大敗したが、今回は枢軸国を担当。
ユニット数の少なさを感じつつ、その高速力とレーダー射撃の優位性を信じてゲーム開始。
中盤までバレンツ海と地中海をおさえ、枢軸国側に少しずつVPが傾きつつあったが、「Uボートテクノロジー」が絶えず連合国側に優位に働き、頼みのUボートが次々と沈められる。
アメリカからの支援物資を運ぶコンボイが登場、バレンツ海での迎撃戦を目論んだが、Uボートは全滅。
航空戦でコンボイを沈没させるが、続く水上戦でビスマルクが(初陣で)沈没。僚艦のティルピッツらの奮戦があったものの、双方五分五分の撃ちあいで、結局ドイツが撤退した。
バレンツ海を失ったことにより大西洋への出撃が困難になり、行動範囲が一気に狭まってしまった。
その後、ドックで修理中だった戦艦が空爆で沈没、地中海での戦いにキングジョージ5世級戦艦と航空母艦が我が物顔で出張ってきて、イタリア軍地中海艦隊が瀕死になるなど、高速戦艦を狙い撃ちにして損害を与えているものの、次第に枢軸国はジリ貧になっていった。
コンボイのフランス上陸によりフランスが解放され、地中海もイタリアが制海権を失ってから不安定になり、第7ターンにイタリアが降伏。
残存艦のうち戦艦2隻は枢軸国側に残ったが、高速の重巡洋艦2隻が連合国に寝返りマルタに停泊。
これまた地中海に出張ってきた高速戦艦群が合流し、イタリア戦艦最後の戦いが始まった。
また、ティルピッツ+就航したばかりのグラーフツエペリン+重巡1隻のドイツ海軍最終形態艦隊はバレンツ海コンボイを目指して出撃。
頼みの綱のUボートは全滅、航空攻撃でティルピッツが戦闘不能
残り2艦で連合国の大艦隊を撃破することは至難であるため、涙を飲んで母国への帰航を選択。
この時点で行動可能な艦船が3隻未満、地中海も失ったため投了。
実に潔い決着となった。

◎教訓
・結果としてバレンツ海で艦隊決戦を1回やったことが大きく尾を引いたようだ。
Uボートテクノロジーが有利な時にまとめて出撃しよう。
・洋上給油+通商破壊作戦はできるようでできないね。
・連合国が提督を地中海で使うとイタリア艦隊が緊急帰国してしまうことの重大さに今回気がついた。
南大西洋にドイツ海軍が出張るのは、やはりリスクが大きい。
・イタリア海軍(戦艦)の大西洋進出(+フランス寄港)を連合軍は許してはいけない。
・「戦闘不能」ルールについては、メーカーにメール送って解釈を確認してみます。

●ドイツ戦車軍団
かつてエポックで発売されていた作戦級の真・ドイツゲーを志すゲーマーのための入門版ゲーム。
エルアラメイン(アフリカ戦線)ダンケルク(フランス電撃戦)ハリコフ攻防戦(独ソ戦)コンパス作戦(連合軍vs伊軍のアフリカ戦)の4in1。
エルアラメイン2回、ダンケルク1回をプレイ。

◎エルアラメイン
(1)私(独)V3(英)
私がV3に渡したルールの中にはGJのガチ独ソ戦(1941東部戦線や激グデ)や朝鮮戦争(旧エポック)などが含まれていたが、お互い陸戦ゲームで多数のユニットを使うゲームはほぼ初めて。
初心者版として「ドイツ戦車軍団」を選択したV3の選択は正しかった。
小さなマップでユニットもボチボチ。並べてゲームを開始するまでたいして時間もかからない。
ゲームは4ターンだし、楽そーなゲームだなあと一応ゲーム(経験)歴だけは長い私は正直このゲームをなめていた。
マップを見るに、高移動力を持つドイツ機甲師団を迂回させてイギリス軍の背後をつけばそれできまりのような配置。
第1ターンから進撃をはじめ、イギリス軍を蹴散らしてひたすら進撃。誰がプレイしてもこの辺はきっと順調なはずだ。
ところが後背を取ったと思った地域を、イギリス軍がZOCで防備を固めはじめ、突破が容易でないことに気がついたときはすでに3ターン目だった。
さらに迂回して進撃すべきだと装甲師団を進撃させるが、時すでに遅し。

(2)攻守を入れ替えて再戦。
第1ターンに吹っ飛ばされるイギリス軍は戦力として考えず、いかに戦線の網を広げるかということを考え、後方の要塞にこもっている歩兵部隊も防衛ライン構築のためひっぱりだした。
盤面中部で案の定激戦が繰り広げられたが、V3は前戦の経験から、高速機動部隊をさらに東進させていた。
最前線の防御陣地にこだわらず歩兵部隊を引っこ抜いた作戦は失敗ではなかったと思うが、強力な戦車部隊を守備に固定してしまったため、敵戦車部隊の阻止に回るユニットが不足し、結果敵1ユニットが防衛線をくぐり抜けてしまうことになってしまった。
高速機動部隊を固定守備に使ってしまったことが敗因だった様に思えるが、都合よく装甲師団を後方予備に回すことはそれなりに難しいのではないかと思った。
しかしながら、イギリス軍の構築すべき防衛ラインは見えたような気がする。

ダンケルク
(1)私(独)V3(連合)
セットアップ後ゲームを開始したが、なにかの間違ではないかと思うぐらい、連合軍が不幸である。
アントワープ近隣から川沿いの戦力は拮抗しており、ほとんど動きがないが、ドイツ軍主力は森林地帯に雲霞のごとくセットアップされる機甲師団
マップ南端地域を高速移動してアントワープ周辺に集結する敵部隊の後方へまわりこみ、補給線を切断して壊滅に追い込むことが目的(マップ南端もしくは西端から連絡線をひけなくすること)。
第2ターン以降、装甲師団は快調に西進を続けるが、南端から登場する敵増援部隊に行く手を阻まれ、結局連絡船の切断が不可能に。
敗因は主力である装甲師団が西進しすぎ、もっと早く北へ転進するべきであった。
ドイツ軍の損害がなく、アントワープ周辺の敵部隊すべての連絡線を切断しないと、勝利するためのVPが得られない。
(除去するもしくは連絡線を切断した敵戦力の戦闘力がそのままVPになり、35点以上獲得しないとドイツは勝てない。また、ドイツ軍ユニットが除去されると、その戦力値の2倍がマイナスとなる)
4ターンで終了(実質的には第3ターンのイギリス軍の移動終了後に勝敗はみえる)のエルアラメインにくらべ6ターンもあり、圧倒的な強さと機動力を誇るドイツ軍だが、無駄な移動・戦闘をする余裕はなく、絶えず撃破と前進を繰り返さなければならない。
戦力比6:1でも敵部隊の壊滅はなかなかできないので、敵部隊を後退させ、最終ターンにまとめて連絡線を切断するよう考えないとダメなんだろうな。

「victory at sea」で約5時間(途中で致命的なプレイミスがみつかったのでやり直した)、戦車軍団3回で約5時間。
戦車軍団のルールは簡単だし、事前配布していたのでインストの時間のロスはなく、けっこうシッカリゲームをやったという感がある。
次回はドイツ戦車軍団の続きと「victroy at sea」の再戦を予定。
今回押入れから出した「victory in the pacific」も久々(20年ぶり?くらい)にやってみたいが、同じスケールなら真珠湾強襲のほうをやってみたい(ショートシナリオあるしね)。
ドイツ戦車軍団をやってみて思ったことは、ほとんどプレイしたことのないジャンルである陸戦ゲームは、ドイツ装甲軍団規模のゲームで少しずつなれていく必要があるということ。
いきなり独ソ戦(東部戦線1941−42や、激闘グデーリアン)や朝鮮戦争をやるのはちょっと無理だろう。
ドイツ戦車軍団の姉妹篇である「ドイツ装甲軍団」(マーケットガーデン作戦、ガザラの戦い、スモレンスク攻防)も購入済みなので、戦車軍団に慣れたらやってみよう。