ドラフト外河出文庫 澤宮優)、読了
ドラフト外入団で大成した選手のエピソード集。
・章立ては次のとおり。全12人。
1番 島田誠 2番 平野謙 3番 石井琢朗 4番 長嶋清幸 5番 基満男 6番 上川誠二 
7番 松本哲也 8番 野口寿浩 9番 大野豊 10番 清川栄治 11番 加藤初
・広島の背番号0、長嶋清幸は高卒ドラフト外で入団。1年目に1軍の試合に出場している。
(以下抜粋)
代打を告げられ、打席に向かう前に内田順三コーチに呼び止められた。
「ええか、捕手の大矢さんにこう言え。今年入団しました長嶋です。どうぞよろしくお願いいたします。内田さんにまっすぐばかりをお願いしろと言われました」
大矢と内田コーチは駒澤大学で同期だった。
長嶋は内田に言われたとおり挨拶し「まっすぐでお願いします」と伝えた。
「内田に言われたんだな。わかったよ」大矢はマスク越しに答えた。
ところが来たのは全て変化球だった。
・このような数字に表れないかけ引きも醍醐味だと思うのだが、最近の選手からはこのようなエピソードが出てこない。
企業秘密として選手が公開してくれないのか、それともこのようなかけ引きは行われていないのか、もしかしてかけひきができないのか?

●西方電撃戦
・ドイツ電撃戦の戦いを戦闘ごとに解説。
・序盤の対フランス戦はドイツの電撃戦ばかりでなく、ドイツに対抗しうる戦力(戦車)をもちながら旧態依然とした運用のまま戦闘に臨んたフランス軍についても詳説あり。
・フランス戦のあとは北アフリカに舞台が移る。同盟を結んだドイツが快進撃を続け、このままイギリスを降伏させてしまっては同盟のうまみがないと考えたイタリアが北アフリカのイギリス軍への攻撃を画策する。
北アフリカの戦線を重視しないイギリス軍は、イタリア軍の攻勢が予測されるにもかかわらず、戦力が引っこ抜かれ、その後にイタリア軍の快進撃をうけ大きく後退する。
・補給線が伸びきったため、侵攻を停止せざるを得ないイタリア軍。陣地構築に才を発揮するイタリア軍は、迅速を要求される進撃戦で必要以上の休止を行い、最前線に陣地を構築。
・しかし陣地の穴をつかれ、小戦力のイギリス軍に不意打ちを受け大混乱。
・構築されたあらゆる陣地から、イギリス軍のわずかな一撃で1万人単位の降伏者続発。
・瞬く間にイアリア軍はボロボロになった。
・エポックの再販ゲーム「ドイツ戦車軍団」に「コンパス作戦」というシナリオが追加されているが、イギリス軍の一撃で壊滅状態に陥ったイタリア軍の戦闘がこのコンパス作戦なのだ。
・作戦の詳細はわかったので、シナリオに対する興味は深まったが、イタリア軍が勝てる見込みがあるのだろうか?
・イギリス軍の主力戦車チルダ2はフランス、アフリカで活躍。低速で火力も貧弱(40ミリ2ポンド砲。AP弾しか撃てない)だが重装甲はすばらしい。

●大和燃ゆ(上)
百済救出のため、倭軍が半島へ援軍を送り込む。
・武将・将軍の名前がちらほらでてくるようになった。
・GJ15号付録「大戦略白村江の戦い」(本能寺への道2in1)の初期配置がこの小説の状況と同じ。下巻も購入済みだが(倭軍の敗北は確定しているものの)今後の展開が楽しみ。