ichigou012010-12-14


 ひたすら購入を続けている藤子F不二夫全集のドラえもん
1冊でコミックス3冊分ほどのボリュームがあり、前回発売文ではや11巻。
もはや私が喜んでてんとうむしコミックスを買っていた時期を超え、ほとんどが初見作品。
この全集版は小学館の低学年作品も収録しているので全巻そろえるとコンプリート・・・のはずだが何か大切な作品が載っていないような気がした。

欠番作品でさしあたって思い出すのは「ラジコン大海戦」(てんとうむしコミックス14巻収録。ワード検索で簡単にネットでひっかかる)

◎あらすじ。
1.のび太がおこづかいをためてようやく買ったラジコンモーターボート。町内の池で進水させ試運転開始。
2.のび太ボートの進路に突如出現したラジコン戦艦大和のび太の回避操作も間に合わず、大和に衝突。大和は微動せず、のび太のボートは沈没。
3.大和の持ち主であるスネ夫が登場し「いとこに作ってもらった」ことを皮切りに自慢開始。
4.のび太ドラえもんに助けを求め、合議の末スモールライトで小さくなって大和をのっとる作戦を実行。
5.大和ののっとりに成功したドラえもんのび太スネ夫のコントロールを離れた大和は雄々と航行。
6.スネ夫はいとこに大和をのっとられたことを報告。いとこは大和を奪い返すのではなく、ラジコンの零戦に魚雷を搭載し大和沈没させる作戦の実行を決意。
  ※反対するスネ夫には「またつくってやるから」の一言で終了。
7.スネ夫といとこは池のレンタルボートに乗り込み、大和を発見すると零戦を発進させる。
  3チャンネルの切り替えで6機を同時操作し、右舷左舷からの波状攻撃で大和を撃沈する。
  ※実際の零戦には魚雷の搭載は不可能、52型から250キロ爆弾の搭載が可能になった程度。旧式になった21型も一部が改造を受け爆弾を搭載し、爆装零戦として運用された。
8.池からあがったのび太ドラえもんは、ドラえもんの秘密道具「原子力潜水艦」(小型なのでスモールライトで小さくなって操作する)で逆襲。
  スネ夫といとこが乗るボートを魚雷で撃沈した。
9.ズブ濡れになって池からあがるスネ夫といとこ。いとこ曰く「戦争とはむなしいものだなあ」。

このいとこの最後のセリフにより、この話が単なる「しかえし合戦」でない「名作」であるといえるのではないだろうか。
しかし!こともあろうに出版社はこの名作を全集に加えず、読者の記憶から消し去ろうという意図で編集しているフシが伺える。
この編集方針にはまったく納得がいかないため、週刊ベースボール社に意見書を提出し・・・(以下略)