連合艦隊
・原題はIJN、かつてホビージャパンから発売されていた艦隊の砲雷撃戦ゲーム。航空機を運用するルールはまったくなく、基本的に空母は入っていない(砲雷撃戦にまきこまれた空母は除く)。

◎1ターンの流れ
1、日本軍移動
2、アメリカ軍射撃
3、日本軍砲撃
4、日本軍第2移動
5、日本軍魚雷発射
6、日本軍次ターン艦速決定・損害回復
7〜12、アメリカ軍と攻守交替し、同じシークエンスを繰り返す。

◎砲撃
・命中判定:艦船のもつ射程により遠距離・中距離・近距離を3分化し、2D6でDMを加えるだけ。命中判定とヒット数が決まるので簡単。
・損害判定:一つの艦船に与えられたヒット数を合計し、被弾した艦船の防御力で割った戦力比チャートで1D6。兵装損害と推進損害の2種。
どんな艦船でも5兵装打撃もしくは5推進打撃を被ると沈没する。
・追加打撃判定:損害を1打撃被るごとに判定をする(大半はスカ)。

◎雷撃
・基本ルールでは発射した魚雷群をプロットしてマップ上にユニットをおかずに管理するのだが、砲撃同様命中・損害判定を即座に行う簡略ルールが付随している。
・次発装填装置をもつ日本軍は魚雷の第2射が行えるが、それ以外の軍は基本1回のみ。1回に全発射するのではなく、小出しにすれば2〜3回は撃てる。
・雷撃は相手艦船の防御力に関係なく推進系に大打撃を与えられる。

基本的なルールはこれだけ。移動ルールは艦隊移動に関するルールに気をつける程度。
その他、夜戦、照明弾、探照灯、レーダー、煙幕など。
初版を買ったものの、チャート類に誤植が多く、ちょっと使いずらい。

◎シナリオは40。八八艦隊勢ぞろいの仮想戦もあれば、数隻しか登場しないミニシナリオもあり、多彩。
約6割は日米戦シナリオだが、あと4割は欧州戦シナリオ。
ユニットにはシナリオ未登場のユニット(大和型3番艦信濃など)もあるので、シナリオ自作もしくはキャンペーンルールを作ってポイント購入制にしてもよいと思う。
ソロプレイはゲームになれることを重視し、シナリオ18を選択した。

●ベラ海夜戦(シナリオ18)
◎日本軍   DD4隻(萩風、嵐、江風、時雨)※陽炎型2白露型2
アメリカ軍 DD6隻

MAPは4枚限定で、お互い打撃を与えること、沈没させることが目的。
夜戦なので視界は6ヘクス。日本軍はアメリカ軍を視認するまで(6ヘクス以内に近づく、相手側の艦砲射撃の閃光などが視認方法)回答・艦速の増減はできない。
直進する日本軍に対し、2戦隊に分かれているアメリカ軍は日本軍の進路が判明しているため、優位な位置取りができる。
日本軍を挟み込むように位置取りをし、6ヘクス以内に飛び込んで砲撃開始。
砲撃では両軍たいした被害が入らなかったが(アメリカ軍駆逐艦1隻が1兵装打撃。魚雷発射管の損傷により雷撃不可、火災発生)アメリカ軍の雷撃で旗艦萩風が2ヒットで轟沈。嵐も魚雷により打撃を受け、操縦系の損傷により2ターン回頭不可の上、火災が発生。
日本軍不利となったが、続く日本軍の雷撃でアメリカ軍駆逐艦1隻が打撃を受け(3推進打撃)船体の切断により最大艦速が半分に低下した。
第3ターンの砲撃戦。
日本軍:嵐は損害回復により1推進打撃分を回復したものの、敵砲撃により3兵装打撃を被った。
江風は1兵装打撃を被り、通信施設を破壊される(火災発生)。
時雨は2兵装打撃を被る。
アメリカ軍:魚雷による大打撃の他は無傷の駆逐艦1隻が1兵装打撃を被っただけであった。
3ターン目にて日本軍のPL値(戦闘を維持できる艦隊の損害許容量)が0になったので、日本軍の敗北となった。

◎感想
このシナリオは駆逐艦のみで、被害を与えるかどうかの点で重要となる防御力が両軍同じ程度であったため、格下への砲撃の優位性や格上への劣位性が確認できなかった。
このゲームでは耐久力が戦艦でも駆逐艦でも一律5なので、防御力でその強靭さが表現されている。
【例】駆逐艦の砲撃力が4、金剛級の防御力が25。駆逐艦は7ヒット以上命中させないと戦力比1:1にならない。
ただし、雷撃は防御力を無視できるので、雷撃による大型艦を沈没させることがこのゲームの醍醐味かもしれない。

練習も終わったので、次回は写真入りで書いてみようと思う。
なんとなく面白さはわかった気がするが、多数の艦船を指揮するとなると結構大変。