ichigou012010-10-02


星新一
 いわずと知れたショートショートSFの達人・星新一の生涯について書かれた本が新潮文庫で出ました。
 
 私が10年ほど前に働いていた品川区荏原地区。
 ここには大きな地理的目印になる星薬科大学があります。
 薬科大学に星という冠がつくことに地元の人も私も疑問に思うことがなく、完全に地元に同化しているイメージ。
 ところが、西五反田一帯は戦後まで星製薬(当時武田や三共に匹敵する大型製薬会社。ホシチェーンという薬局チェーンを広範囲に展開していたこともあり、全国的な知名度も高かったという。今度親に聞いてみよう・・・)の敷地であり、星新一は創業者の後継者であったのだ。
 会社は戦後過剰な債務と国策により消滅(本にはそのへんのいきさつが書いてあるが、作家・星新一を愛する立場としては過程でしかないと感じている)。
 結局学校だけが残った。
 星新一の生い立ちにも(いまさらながら)ビックリ、大学が地元に根付いていること、星という冠名が残っていることについてはほのかなうれしさを感じる。