正月休み明けの1週間で、内田康夫「十三の冥府」有栖川有栖「月光ゲーム」を読了。
「十三の冥府」は都賀流三郡史がらみの話は面白かったが、事件の方は登場人物が少ないわりにほとんどの人物が事件に絡んでいたため「なんだかなあ」という内容。
「月光ゲーム」は有栖川有栖のデビュー作。京都にある英都大学・推理小説研究会(EMC)の4人がレギュラーメンバー
EMCメンバーが浅間山近くの矢吹山に登山に出かけた際、他大学のサークル(複数)と偶然一緒になり合同キャンプをはることに。
この時、矢吹山が噴火し下山不可能となりキャンプ地で助けを待つが、一夜ごとに1人死人が・・・。
第2作孤島パズルよりも面白く感じたが、動機がちょっと説得力にかける感がある。

このシリーズ、主人公はEMCの有栖川有栖なのだが、事件を解決するのは部長の江神二郎。大学7年生で卒業する気配がない。
大学のサロンでマニアックなミステリータイトルしりとりなどを行ったり、暇でしょうがなさそうなサークルなのだが、そこがまた大学らしくて好感が持てる。
(第1作月光ゲームでは噴火が起こる前、第1夜のキャンプファイヤーで歌を歌えといわれた際に怪奇大作戦〜SRIをEMCに交換〜を熱唱)
EMCメンバーの設定が気に入ったので続編を購入することにした(第3作双頭の悪魔は今日購入)。
今年の「このミス」で1位に僅差の3位でランキングされたのはシリーズ第4作。文庫化が待たれる。