第1277話 もう梅雨明け!

*[その他]

♯1277 もう梅雨明け!

■ 1 ■ 読書

●旅の終わりは個室寝台車(河出文庫新装版初版 900円+税 ※24冊目)
面白くて、すぐに読み終えてしまった。
時刻表2万キロ等国鉄全線完乗記録ではなく、雑誌連載の企画ものなので、趣が違う。
うまく言えないが、企画から道中まで、節々に余裕を感じる。
仕事をしながら週末金曜から夜行列車で出発し、未乗線区ローカル線つぶし・遅れと失敗が許されない緊迫感が感じられず、この緊迫感のなさがこれまで読んだ作品と異なっているので新鮮であり、面白く感じた。
企画の内容も決してユルイものではなく、同行者との掛け合いも楽しい。
連載をまとめた本書でオシマイらしいが、もっと続けてもらいたい内容だった。
企画自体も面白いので、現代国鉄の時刻表で同じような企画ができるかどうか検証のため、最新版時刻表を購入した。

・日本最長鈍行列車の旅:本作では山陰本線・門司発福知山行き各駅客車列車
・東京~大阪、国鉄のない旅:テレビ東京あたりで太川陽介がやってそうな企画だが、現代ではどうなるだろうか。
・飯田、天竜下りは各駅停車:飯田線、辰野~豊橋直通鈍行電車の旅。これは現代でも行けるかと思う。
・乗り継ぎ乗りかえ流氷の海:釧路~網走間をオホーツク海沿いに流氷ツアーをする企画。現代ではほとんど廃線に。
紀伊半島一周寝台車の旅:紀勢本線天王寺~亀山間を走っていた「はやたま」の話。私が小学生の時、一度乗ったんだけど、もう一度行こうとイトコに話をしたら断わられた。
・青森~大阪、特急「白鳥」七変化:最新版時刻表の特急運転系統図を見たら、「白鳥」はなかった。
・雪を見るなら飯山線只見線:現代でもできそうだ。
会津川口~只見間はまだ不通と時刻表にあった。「汽車旅12カ月」には只見線(只見~大白川)の新線開通(全通)1番列車同乗記があり、地元住民の感激ぶりが文章から伝わってきたが、災害による不通が長引くことについて地元住民の反応はどうなんだろうか。
・九州行一直線は乗り物づくし:東京から九州まで中央構造線をたどる旅。(前編)
・旅の終わりは個室寝台車:同後編。九州到達後は西鹿児島発東京行き寝台特急はやぶさ」で帰京するという企画。
中央構造線をたどろうなどと思ったこともないが、できないことはないことを知った。でも真似はしたくないなあ。

●汽車旅12カ月(河出文庫新装版初版 900円+税 ※25冊目)
小学生の時、一番初めに読んだ宮脇本がこれだったかと思うが、何も思い出すところがなく、フラッシュバックもなく読み終えてしまった。
・「9月 夏の終わりとSL列車やまぐち号
6年前にやまぐち号に乗りに行った経験があるのでとても共感ができたが、過去ログによると私は飛行機で北九州空港へ降り立ち、小倉から新山口(小郡)へ移動している。
対して宮脇氏は東京から新幹線で小郡入り。どことなく「申し訳のなさ」を感じた。
・「10月 紅葉団体列車と石北トンネル」
冒頭、紅葉の時期に山の景色目当てに観光客が殺到する現実にやむを得なさを感じる宮脇氏。夏の海なら海岸沿いにでかければ島国日本である以上、全国民がさほど長距離移動をなさずとも海には到達できる。
しかし紅葉となると、目的地は山であり、そもそも紅葉する樹木が植えられているところに限定されるため、その限定地に人が殺到し、その人の殺到に国鉄の紅葉団体臨時列車が片棒を担いでいることは明白である。
おおよそこんなことが書かれているが、もう一つの副題である「石北トンネル」。
この章をいくら読んでも「石北トンネル」の単語すら見つからない。
ページを読み飛ばしたかとチェックもしたが、そうでもない。
北海道を起点に一筆書き長大旅行の、起点となった北海道の話にこの章で触れているものの、やはり何度読んでも石北トンネルの単語がない。
小学生のころ、啓文社の大百科シリーズで鉄道ものをずいぶんと買いあさったが、そのコラムに「石北本線のお化けトンネル」というのがあったなとおもいだしたが、まさかそれなのか?

●半年で25冊読破、ノルマ達成。
読書を趣味にしている人ならば、なんてことない冊数だとは思うけど、ここ数年スマホにしてから読書量が減っていると思っていたので、今年はカウントすることにしたが、読みやすい本を選んだ結果ではあるものの、週1冊のペースになっていることは我ながら喜ばしい。
本を読んだら、飲んだ時の話のネタにするのが常だが、コロナの影響でなかなか実績を開陳できないのが残念。
だったら蓄積しとけばいいじゃないかと思うけども、その蓄積ができない年齢なのデス。

ドリフターズとその時代(文春新書)※途中
・小学1年の時、テレビで「全員集合」を観始めた。ちょうど志村けん東村山音頭が流行っているとき。
「イッチョメイッチョメー」と全国の小学生が連呼していた時で、その後「おれたちひょうきん族」に乗り換えるまで視聴を続けていた。
ドリフターズは長らくコメディアンだと思っていたが、もともとはバンドでメンバーは全員楽器が使えることと、ビートルズ来日の時の前座演奏をしたことを後で知った。
しかしそれ以外の情報は特に調べようと思わなかったが、本書で「全員集合」までのいきさつが書かれていた。
まだ途中だけども、碇矢長一(いかりや長介)加藤英文(加藤茶)、若い時に苦労しているなあ。
いかりや、加藤、仲本、高木、荒井の名付け親はハナ肇。その名づけ方も書かれてあった(89ページ)。

■ 2 ■ その他

アマゾンプライム
●炎の警備隊長 五十嵐杜夫
警備隊長というと、私の人生には「宇宙警備隊長ゾフィー」しかなかったのだが、2人目の警備隊長がまさか現れるとは思わなかった。
未視聴だった#8#9をみて全作視聴完了したが、シリーズが窓辺太郎ばりに長期化しなかった理由がなんとなくわかった気がする

設定の軸である警備員という職業は極めて微妙で、犯罪者を見つけても逮捕できるわけではなく、事件が起こっても調査できるわけではない。
ドラマとしても警察の領域に踏み込むわけにもいかず、あくまでも警察の捜査線上の外でたまたま手に入れた情報を組み合わせて、警察よりも早く犯人にたどり着いてしまう、という展開。
しかし#8#9ではシナリオ的にすでに限界であることが見えはじめ、#9では捜査チームから外された捜査一課の刑事と私服姿の小林稔侍が事件の捜査をやっていた。
#8から警備員の1人として息子の小林健が配属されている。