【問】松坂はよくて12勝8敗。たぶん20億円のケガ人だと思っているので、あえて書きませんでした。

■ 1 ■ プロ野球

前回はまじめに書いてしまい、眠くなった人もいるのではないかと思うので、今回は思い切り書いてみようと思う。

●2015年ホークスの1年
(1)2月。
各球団キャンプインするなか、激震が球団を襲った。
まことしやかに噂されていた「ラッキーゾン」の設置が正式に決定したのだ。
5メートル超のフェンスから10メートル前方に金網のフェンスを設置する。
これで「いくら振っても入らない」と嘆いていたホークス打線も「合わせれば入る」と躍起し打撃陣は大いに盛り上がる。
反面投手陣には恐怖が走ったが、球団が「チーム被本塁打よりもチーム本塁打が上回ればおとがめなし」という迅速な徳政令で対処したため、投手陣の不満は未然に解消された。

(2)シーズン開幕
予想はされたが、投手陣の被本塁打が増え、失点が激増した。
このままいくとどうなるかを試算した。
 摂 津 被本塁打20 自責点87 防御率5.84
 中田賢 被本塁打20 自責点105防御率6.51
 帆 足 被本塁打12 自責点72 防御率9.08
 スタンリッジ 被本塁打26 自責点94 防御率4.91
恐ろしい数字になった。防御率は昨年の投球回数をもとに算出しているが、昨年以上のイニングを投げれば緩和はされる。
打撃陣は逆に奮い立ち、恐ろしい数字を残し始める。
 イデホ 本塁打38 打点102
 松 田 本塁打36 打点84
 内 川 本塁打36 打点111
 柳 田 本塁打30 打点105
 中村晃 本塁打8  打点91
 長谷川 本塁打12 打点82
主軸6人だけで本塁打160、打点575。とてつもない強力打線である。
点は取られても取り返してくれるという投手陣の打撃陣に対する信頼が好循環となり、1本打たれても2本打ち返す打線がチームを引っ張り、S社長は早くも6月に感激の涙を福岡ドームのVIPルームで流す。

(3)6月
本塁打を恐れない思い切った投球ができるホークス投手陣に対し、パ他球団はコントロールを誤るとスタンド(ラッキーゾン)に放り込まれる恐怖感と対峙する。
剛球派で名を売っている投手はこの球場で自信を喪失し、コントロール派も1球の失投に涙を流すことに。
いつしかホークス応援団のなかに5メートル超のフェンスとラッキーゾーンのスキマを埋める運動が始まった。
かつての南海ホークス大阪球場のアルプススタンド(狭い面積に席を設けるため角度をつけた観客席が設置されたこと)。
その急勾配は酒を飲んで階段を踏み外すと急転落して大けがをするのではないかというほど。
ここで外野フェンス5メートルからラッキーゾーンのフェンスまで大阪球場並みの段差の大きい雛壇を作ろうというのである。
しかし今はシーズン中。
ここで球団が考えたのが、建築費を節約し、かつ合理的に工事が進められる方法。
チームと応援団の一体化を図るため、「ひとり1ブロック」というノルマをもとにファンに設営工事を依頼したのである。
入場1時間前にファンひとりひとりがブロックを片手に持ち、大手建築業者が音頭を取り、セメントの塗り方からやさしく指導。
その甲斐あってか8月には見事ライトスタンドに5メートルのスタンドからラッキーゾーン最前列まで観客席が完成した。

(4)8月
しかしその急斜面は大阪球場をしのぶ急角度であり、足元の幅は30センチ程度。
熱心なファンはたちぱなっしなので、その程度で十分とファンには受け入れられる。(座席も当然ない)
しかも雛壇のような急角度なので立ちんぼのファンには前の席の人の頭を気にせず観戦することができるのである。
これは意外な相乗効果を生み、ファンはアルプス席を好んで殺到した。
そこでビジネスが生まれる。
炸裂する本塁打によけきれず被弾するファンが現れるのである。
座席がなく足先30センチしかない席?では弾丸のように飛んでくる本塁打をよけるすべはない。
そこで不幸にも被弾してしまったファンに対する保険が発売された。
外資系保険会社とのタイアップである。
ホークスのファンクラブに加入しており、特設スタンドで被弾してしまった場合に限り、治療費入院費の全額負担およびHRを打った選手が毎日見舞いにくるという傷害保険。
これがまたウケた。
熱気伴う福岡ドームはついにライトスタンドまで雛壇スタンドが作られるまでに至った。

(5)10月
熱狂的なファンと新型傷害保険に支えられたホークスファンの応援は日を増すごとに熱意をまし、夏場にリーグ優勝を決定。
しかしファンサービスと投手陣の被弾率を少しでも軽減するためにレギュラー陣はフル出場。
松中もいまさらながらトリプル3を狙うと宣言。
ここでオリックスの馬原(通算180S)がソフトバンクに直訴。
オリックスでは名球会の規定である200Sは達成できそうにない。ぜひ古巣のホークスで悲願達成を。どうせサファテは連投できないでしょ」
イタイところを突かれたソフトバンク首脳陣。しかし馬原にストッパーを任せる気はない。
そこで双方が話し合い「ホークスにおいてはホールドもセーブと同じ扱いにする。ただし公式記録には残らないぽい?」という、密約を交わす。
馬原は快諾し、ホークスでかつてのように投げまくる。
月間20ホールドはちょっとした記録だろう。

(6)11月
松中は3割3分3厘 3本塁打 打点33、おまけに3盗塁という妥当なトリプルスリーを達成。
やりましたよ、という松中の野心に対し、球団は年俸の増額を余儀なくされるのである。

(7)次回はセリーグ編書きます・・・・