●ヤクルト・阪神戦を観て思ったこと

阪神は福留と西岡の衝突でレギュラー2枚を欠いているが、西岡の代役として抜擢されている上本が好調。
西岡の復帰はまだ未定だが、西岡の復帰で上本がレギュラーから外れてしまうことは考えられない状況。
2番大和3番鳥谷4番ゴメス5番マートンとクリンナップまで打順が固まり、うまく機能している。
福留は衝突事故では軽症だったようだが、コレ幸いと監督が福留をスタメンからはずす口実ができ、代役の俊介ら若い世代にチャンスが与えられている。
6日の試合では活躍したのはライトに入っていた田上。好捕でヤクルトの攻撃を防いだ後、ヒットで出塁。
反面、大型FA組の新井貴は代打で登場し併殺打
安易にFA組を起用せず、若い世代にもチャンスを与えることはチームの活性化にもなる。
毎年大型補強を続ける巨人ですら、片岡をスタメンに固定せず、橋本到ら若手を起用しているのだから。

●期待の新戦力(セリーグ編1)

◎巨人
・打撃好調の橋本到がセンターに固定されている。
亀井・高橋由・松本哲・大田らライバルが多いが、若手にチャンスを与え、かつベテランの使いどころも誤っていない。
他球団からみれば層が厚いのひとことだが、他球団でレギュラーになる可能性を秘めている選手はちょっとぐらい分けてやるべきだと思う。
・新外国人のアンダーソンが3番で打撃好調。
巨人は「純血打線」を謳っていたON時代に外国人の起用を渋ったため、外国人の新規獲得では他球団の遅れをとり、これまでにハズレを随分とひいてきたはず。
昨年獲得したロペスはヤンキースのレギュラーだった選手で「単なる大物捕り」だったが、1億円未満の年俸で打つ選手を連れてきたケースはこれまで(クロマティ以来)あっただろうか。
もっとも4月の上旬で「打つ打たない」の結論は出せないが、今のところ「予想外の好発進」。
・阿部のケガでドラ1の小林がスタメンマスク。阿部の存在が大きすぎるので苦労するだろう。

阪神
・恐れていた先発不足が露呈し、ストッパーの呉もセーブのつかない状況でも投げざるを得なくなってきた。
勝ちパターンで投げていた筒井も昨日観た限りでは球威が落ちていた。
ドラ1の二神も中継で見たが、とても払ったお金が回収できそうにない。
・捕手では藤井だけでなくドラフトで昨年とった梅野を積極起用。昨日のヤクルト戦も先発マスクは清水だったが、代打で出場しそのままマスクをかぶった(最後は藤井に交代)。
「打撃を生かすために外野に転向」を繰り返してきた阪神だったが、いつまでも藤井頼みではいかなくなり、ようやく重い腰を上げたという感がある。
・打撃のよい今成も相手投手によってはサードでスタメン起用されているが、いざとなったら捕手も外野もできるので、今のところ出番が多い。

◎広島
・1番丸2番菊池がほぼ固定された。中軸には松山・キラ・エルドレッドが入り、遊撃は梵。
栗原ナシで勝てるオーダーを模索した結果が現れつつある。
スカウティングレポートでは選球眼も悪くなく柔軟な打撃ができるキラに対して、高不調の波があり当たるとデカイが基本的に振り回すだけのエルドレッドの評価は対照的。
今のところキラがマークされて、マークのゆるくなったエルドレッドが長打を打っている。
・開幕2戦目に先発して勝った九里もローテに入るのかと思ったが、やはり本命は大瀬良のようだ。
・大竹の補償で加入した一岡だが、勝ちパターンで1イニング(主に7回)をまかされている。
フタケタ勝ってフタケタ負ける大竹をだしたお釣りにしてはモウケモノ。

◎中日
・先発不足は前述の3球団だけでなく、中日も該当する。
開幕川上は少し驚いたが、大野にまかせるのもどうかという気はしていたし、吉見もいないなら川上は妥当だったと今は思っている。
シーズン通して調子を維持できない山井、いきなりローテに入って翌年に陥落した山内、頼ると期待を裏切る雄太(川井雄太)。
今年は岡田が先発に回っているが、駒不足は否めない。
・中継ぎは浅尾が離脱、田島もかつての勢いがなく、今のところは新人の又吉が中継ぎで起用されている。
・打線は4番平田固定で3番ルナ5番森野6番和田が固まった。平田はいまのところ好調だが、打てなくなってきたときに監督がどう判断するかみもの。